資金管理

FXや株式などによる資産運用を専業としているトレーダーが忘れてはいけない事、それは「資金管理がいかに重要か」という点です。

トレーダーが敢えて投資法人を作る目的は何ですか?きっと、効率良く自分自身の全体資産を増やす事ですよね。資産を効率良く増やすには資金管理がとても重要となってきます。

そこで、ここではFXや株で法人化をする前に知っておきたい「資金管理」について見ていきましょう。

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法人を使えばFXのハイレバレッジ取引が出来るが・・・

FX取引

数年前まで、FXでは個人でレバレッジ100倍や400倍の取引が出来ました。要は、10万円の資金で1,000万円や4,000万円分の取引が出来るという事ですね。

レバレッジを高くすると、ハイリターンが期待できる反面リスクも非常に高くなります。持っているポジションと反対の方向に為替が進むと、あっという間にロスカットされてしまう可能性も有るのです。

そんなハイレバレッジ取引が激化する事を懸念した金融庁は、2010年・2011年にレバレッジ規制を実施し個人のFX投資家はレバレッジを25倍までしか上げる事が出来なくしました。

FXのレバレッジ規制の歴史~最大400倍が50倍・25倍にまで下がった歴史~

しかし、このレバレッジ規制はあくまでも個人に対するものなので、法人化すればハイレバレッジ取引をする事が可能です。

そこで、ハイレバレッジ取引をする為に法人化するトレーダーが一気に増えました。確かに、ハイレバレッジの取引をすれば高いリスクを負担する代わりに、一気に資金を何倍にも増やす事が出来る可能性も有りますよね。

しかし、毎回大きなリターンを得られるとは限りません。上述した様に大損してしまう可能性も高いからですね。従って、ハイレバレッジ取引による効果は一時的なものだと考えておいた方が良いでしょう。

個人でFXをするのであればそれもいいかもしれないですが、せっかく法人を作るのだからビジネスとしてトータルでどれだけ効率良く資産を増やせたか、という点に注目したいですね。

なお、金融商品取引業等に関する内閣府令が一部改正され(平成29年2月27日施行)、法人に対しても新たなレバレッジ規制が導入されました。その結果、週に1回以上はレバレッジ上限が見直される事になっています。

基本的に、法人口座のレバレッジ上限は一般社団法人金融先物取引業協会が算出した為替リスク想定比率を利用して計算されており、YJFX!が分かりやすい形で以下の様に公表してくれています。

レバレッジ上限

新たなレバレッジ規制が導入されても、個人と比べるとまだまだレバレッジの上限は高いですね。ハイレバレッジの取引のメリット・デメリットをしっかりと考えて取引をする様にしましょうね。

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ハイリスクハイリターンを好むトレーダーに法人は向かない!?

ハイリスクハイリターンを好むトレーダーは、そもそも法人を使ってFXや株式取引をするのがあまり向いているとは言えません。

ちょっと待った

というのも、基本的に個人のトレーダーが設立した投資法人の場合、代表者が会社に取引の資金を貸し付け、そのお金を会社がFX業者に取引証拠金として預け入れる形式を採っています。

地道に利益を獲得していく事が出来ていれば問題無いですが、ハイリスクをとり万が一大きな損失を計上したまま代表者が亡くなりでもすると大変です。

代表者が亡くなった場合、代表者が会社に対して貸し付けいていた資金は「貸付金」として相続財産にカウントされてしまいます。会社にはお金が殆ど無い状態だったとしてでも、会社に対する債権として財産に含まれるので、場合によっては相続税が発生する事になるでしょう。

また、個人で取引をしていて大きな損失が発生した場合、年間を通して赤字であれば税金は発生しません。

しかし、法人の場合、取引自体が赤字であれば法人税は払わなくて良いかもしれないですが、役員報酬として代表者に毎月報酬を支払っているので、それに対する個人の課税(所得税・住民税)は残ります。

参考:役員報酬は、事業年度開始後3ヶ月以内に1度変更出来ますが、その後はその事業年度が終わるまで基本的に変更する事が出来ません。

つまり、赤字だったとしても役員報酬に対する税金は免れられない、という事ですね。

これらの話は、必ずしもハイリスクハイリターンを好むトレーダーに限った話という訳ではないですが、こういった状況に陥る可能性は高いので、法人化するかどうかを慎重に考える必要が有るでしょうね。

現実的な年間利益目標を立てる!

利益目標

投資法人を活用する上で資金管理は重要ですが、まずその第一歩として現実的な年間利益目標を立てる事が大切です。

高過ぎる目標を立てると、ハイレバレッジ取引に手を出さないと達成出来なくなってしまうので、無理なく達成出来る程度の利益目標を立てるのが好ましいですね。

その場合は、売上目標だけでなく必要となる経費についても考える必要が有ります。

法人を作ると、個人でのFX等による所得税の課税は無くなりますが、代わりに法人税と役員報酬に対する所得税・住民税・社会保険料の負担が発生します。

この点については、役員報酬が固定なので、法人化する前に負担していた税金や国民健康保険料と、法人化後の税金や社会保険料の負担を比較検討する事で、経費については大体あらかじめ予測する事が出来ますよね。

参考:株式の取引で、特定口座(源泉徴収有り)を選択して確定申告をしなかった場合は、国民健康保険料の算定対象に含まれません。

なお、投資法人を作ったからと言って、個人でFXや株取引をしてはいけないという訳では有りません。法人はあくまでも効率的に資産を増やす為の手段に過ぎません。

従って、法人で立てた目標を達成出来るのであれば、後は個人で取引するのでも構いません。

個人の場合、FXや株取引によって得た利益に対して20.315%の税金がかかります。一方で、法人の場合は、所得金額にもよりますが25〜40%程度の法人税や法人住民税がかかってきます。

つまり、法人を作ったからといって全ての取引を法人で行い多額の利益が出てしまうと、個人で取引をするよりもトータルの税金が高くなってしまうのです。

利益目標を立てて、個人時代の国民健康保険料よりも社会保険料の負担が小さくなる様に役員報酬を設定したのであれば、その目標を達成した後は個人で取引する、というのも1つの手ですね。

まとめ

いかがでしたか?

トレーダーが投資法人を作る目的には、「ハイレバレッジ取引をする為」「国民健康保険料を下げる為」など色々理由があるでしょうが、根本に有るのは「自分の全体資産を増やす為」ですよね。

その目標を達成するために、法人化の前に資金管理をどうしていくかについてしっかりと考えておきましょうね。

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